酢酸とアルコールのエステル合成

今回はエステル合成を行ってみました。

 

動画


www.youtube.com

 

・準備物

カルボン酸(酢酸) 1ml、アルコール(2-メチル1-プロパノールを今回は使用) 1ml、濃硫酸 0.5ml、試験管 4本、沸騰石、ライター、試験管ばさみ

 

・操作

  1. 3本の試験管を使用して、それぞれに酢酸1ml、アルコール1ml、濃硫酸0.5mlを取る。
  2. 空いている試験管に酢酸とアルコール、沸騰石を全て投入する。
  3. 濃硫酸を2.の試験管に加えた後、試験管ばさみでその試験管を挟み、ライターで加熱する。(突沸に注意)
  4. 完成したら、酢酸が入っていた試験管、アルコールが入っていた試験管、加熱後の物質の香りを手で仰ぐようにして嗅ぎ比べてみる。また、生成後の物質を水で薄めて再び嗅いで見る。(人工香料、薄めると香水と同様になるらしい)

※熱があるので注意する。

原理としては、カルボン酸とアルコール(例えばアルコール)の脱水縮合によるエステル結合。(カップリング反応)

 

f:id:VCPteam:20210701120505j:plain

f:id:VCPteam:20210701120457j:plain

 完成した酢酸エチルはプラモデルのボンドやプラバルーンとして使用される。

エステル合成の特徴としては、

  • 分子量が大きくなるので疎水性が高くなり、油分として分離しやすくなる。また、融点や沸点、水溶性も変化する
  • 芳香を放つものが多い(今回の生成物を水で薄めると香りが良い)
  • 組み合わせることで多種多様な化合物を生成できる

エステルの加水分解ではケン化、石鹸を作ることが出来る。

 

使用した濃硫酸は触媒の役割(酸触媒)。処理や取り扱いには注意をする。

中和をして廃棄したり、業者へ委託したり、大量の水で流す等の方法がある。

 

監督官をしていただいている先生のブログ(らくらく理科教室)はこちら→らくらく理科教室 (sciyoji.site)

 

先生のYouTubeチャンネルはこちらから→らくらく科学実験 - YouTube

 

都留文科大学理科教育の一環