今回はダイラタンシーで遊んでみました。
妖怪ダンス動画(先生の動画になります)
動画
・準備物
片栗粉、水、電動マッサージ機、新聞紙、トレー、着色水
・実験項目
- 水と片栗粉を混ぜてダイラタンシー流体を作る。
- 強く握ったり叩いてみたり、手を入れて急に手を引くといった力の急激な変化等で、その様子を体験・観察してみる。
- トレーにダイラタンシーを乗せて、下からマッサージ機を当ててみる。また、着色水を垂らしてみる。(※汚れるので下に新聞紙を敷いておくとよい)
・留意点
- 汚れるので新聞紙を敷く。マッサージ機には袋をかぶせたりラップをすると良いかもしれない。
- トレーをマッサージ機に当てるにはコツがいる。マッサージ機は地面につけずになるべく固定。トレーは強く当てすぎて振動を抑えてしまわないように調整して緩く当てる。初めは緩く、段々とトレーをマッサージ機に強く押しあてて、変化が見られるところでキープするとよい。
片栗粉の粒子は、力を加えない状態では密に並んでいる。そのため隙間に水があまり入り込まず、表面が濡れた液体のような性質を示す。
【力を加える前の状態】
しかし、力をかけると片栗粉の粒子同士の隙間が広がるので、その隙間に水が移動し表面が乾いて硬くなり固体のようになる。
【力を加えると粒子の並びが変わって隙間が前より開き、水が移動してくる】
要約すれば、溶けずに粒の状態で水に包まれている片栗粉粒子。それが力を加えられることで粒子同士の間に隙間が開き水が移動する。水が存在した表面は水が無くなり乾き硬くなる。放置すれば元の粒子間に戻るので水が追い出され、液体のようになる。
別の説明としては、静止状態では水の中で粒子は一定の距離で互いに密になって液体の性質を示すが、力を加えると粒子が離れるときに体積が膨張する。その粒子間に水が急激に吸い込まれることで生じた表面張力も関係すると考えられている。
砂浜の波打ち際に立っていると足の周りの砂地が乾いて見えることがあるが、ゆっくり砂地を踏みつけると足は吸い込まれるように入っていく。一方、体重をぐっと足にかけるといきなり足の周囲が固まる感じがしてくる。これもダイラタンシーの一種で、片栗粉の挙動と同様に考えることができそうである。
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※都留文科大学理科教育の一環