電気回路をつくってみる ~オームの法則~

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・準備物

工作用紙、銅箔テープ(長さ5㎝×4個、3㎝×3個)、LED(赤2.2V、青3.2V)各色1個、セロハンテープ、デジタルマルチテスター、抵抗器、ボタン電池(3.0V、表は文字の表記がある方)、マーカー

 

・操作手順

  1. 工作用紙に下図を書き写す。もしくはこの図をプリントアウトして工作用紙に貼り付ける。また、LEDの足の長い方にマーカーで印をつけ、どちらが+に接続か分かるようにして置く。(LEDのどちらも印をつける。足の長い方が+接続、短い方が-接続である)

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  2. LED、抵抗器を工作用紙の指定の位置にのせて、銅箔テープを貼り付けていく。(※銅箔テープを貼り付ける際、LEDや抵抗器を先に設置してから貼らないと取り付けられない。)
  3. +極が上になるようにボタン電池を設置する。この際、ボタン電池付近の銅箔テープの端を折り曲げ、スイッチにする。
  4. 逆接続、回路のショートを防ぐために、ボタン電池の淵が当たる銅箔テープの位置にセロハンテープを貼る。
  5. テスターを用いて下図を参照し、各地点の電圧と電流を測定する。その際、電圧は並列に、電流は直流になるようにテスターを回路に接続する。(※電流を計測する際はテスターのつまみを200ⅿAに、電圧測定時は20Vに合わせる。)

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・留意点

  • テスターは丁寧に扱い、テスターのつまみを合わせる値を間違えない。
  • 回路のショートや必要以上に電流を流さないように注意する。
  • 抵抗値を求める際は、答え合わせが出来るように使用した抵抗の抵抗値を事前に指導側が知っておく。

 

工作用紙にLEDやボタン電池を配して、銅箔テープを用いて平面的に電気回路を理解する教材となっている。リード線や電池ボックスを用いたものよりも、平面的に全体を理解しやすくなっている。中学理科2年レベルのものだが、LEDに極性があることで電流の向きについての理解が深まり、保護抵抗もオームの法則の範囲でなんとか理解が及ぶ。今回測定した電流と電圧から抵抗を求めることが出来る。そして、あらかじめ抵抗の値を知っておくことで、計測値との差がどのくらいなのかを確かめることが出来る。

省スペース低コストで実施できる。豆電球や乾電池ボックスを用いた従来の方法では、リード線が乱れたり、それぞれの位置関係、電流・電圧の計測箇所がわかりにくい傾向があった。銅箔と工作用紙を用いることで、全体をすっきりとした設計図に見立て書き込みも可能で、回路の組み方やテスターの使い方も併せて、いろいろな学習指導のパターンが可能になる。ボタン電池の厚さがやや気にはなりますが、シート状LEDを用いればノートに挟み込むこともできる他、壁掛け教材にも向いている。科学イベントなどでは、持ち帰り教材としてもそれほどコスト的に負担にならないと思われる。

ナリカの教材、銅箔テープを使っているが、粘着面も導電性があるので、そのまま重ねても電気が流れるので扱いやすい。ホームセンター等で売っている園芸やキッチン用の銅箔を用いる場合は、粘着面が電気を通さないので工夫が必要である。

回路の書き写しだが、手間である他に意味が特にないと思われるので、PDFから印刷して貼り付ける方が効率的と考える。

 

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都留文科大学理科教育の一環

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