今回はつまようじを用いて不思議な実験をしてみました。
動画
準備物
つまようじ、水、スプーン(ストローでも良い)
操作手順
- つまようじを半分に折り、折った部分に水を含ませる。
- つまようじを半分に折ったものを5本用意する。(折ったつまようじがくっついていないとダメ)
- 5本のつまようじを下図のように並べる。
- 中央の折れ目に水を注いで動きを観察する。
留意点
- 水を入れるときはそっと入れるとよい。勢いがあったり量が多いとつまようじが動いてしまうので注意。
原理
折れ目部分に水を含ませるとつまようじがまるで生きているように動き出す。つまようじの繊維質に水が入り込むと、膨潤する。膨潤することで折り曲げられた方向とは逆の力が働き、結果つまようじが動く(イメージとして、垂直にした風船は、膨らませないと折れてしまう。しかし、空気を入れると膨らんで、姿勢が垂直になる。それと同じように膨潤によって初めの姿勢から変化する)。星形になるのは、広がってきたつまようじ同士が押し合いながら、合力の方向である外側に伸びていくことが理由と思われる。
つまようじによっては表面に合成樹脂でコーティングしてあるものがあり、その場合はつまようじを折らないと水を吸わない。折ったつまようじの折れ目に水を吸わせないといけないのはこのためである。また、水が勝手につまようじに吸われていくが、これは毛細管現象や表面張力が関与していると考えられる。
また、面白い点は、つまようじを立てた状態でも重力に逆らって折れた先が上がってくる点。水の膨潤が重力に勝るとは思いもよらず、面白みがあると感じた。
星型に爪楊枝が動くのは難しい。配置や折れたつまようじ角度、水の量や注ぎ方など様々な要因がそろわないといけない。動きとしては、繊維質なマッチ棒の方が良い…?
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※都留文科大学理科教育の一環