【概要】
デンプン溶液を用いてチンダル現象を観察する。
動画(※都留文科大学化学実験Ⅰの一部)
・準備物
可溶性デンプン 2.0g、100ml三角フラスコ、純水 50ml、ガスコンロ、温度計、レーザーポインター
・操作手順
- 100ml三角フラスコに純水50mlを入れて、レーザーポインターで溶液に照射し様子を観察する。
- 100ml三角フラスコに可溶性デンプン0.2gと純水50mlを入れる。
- ガスコンロで70℃程度に加熱してデンプンを良く溶かす。(※焦げ付かないように注意)→熱いので放冷するとよい。
- レーザーポインターを溶液に照射し様子を観察する。
・留意点
- デンプン溶液が、初めは濁っているが溶けて冷めてくると透明になってくることに触れたい。
- 加熱後は三角フラスコが熱いので注意して扱うこと。
- レーザーポインターを直接見ないこと。失明の恐れがある。そのため、観察時は光の道筋を横から見ること。
原理
分散系に光を通したときに見られる光の道筋が観察できる現象を『チンダル現象』という。
分散系とは気体、液体、固体に小さな粒子が浮遊または懸濁している状態をさす。
チンダル現象は光が進む途中に大きめな粒子にぶつかることで光が散乱し、光の通路が見える現象。そのため、粒子の小さな分子や、イオンが溶けきった芯の溶液では起こらない。水にレーザーポインターを当てた際、光の道筋が見えないのは粒子が小さいためである。
一方、デンプンを溶かした水溶液ではチンダル現象が観察できる。これは、デンプンが溶けた溶液がコロイド溶液であることが理由である。牛乳もコロイド溶液を作る際に利用できるのだが、溶液が白く濁ってチンダル現象が観察しにくいため、今回は溶液が透明で観察しやすいデンプンを使用した。
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※都留文科大学理科教育の一環