フレクサゴンを作ってみよう! ~立体バージョン~

【概要】

幾何学への興味を持たせるための教材及び空間把握能力の育成を目的とした教材の開発。

 

動画

youtu.be

 

・準備物

紙(一辺10㎝の正方形、白い紙推奨) 3枚、のり、色鉛筆

 

・操作手順

  1. 正方形を半分に折り、その折り目に合わせてさらに折る。f:id:VCPteam:20220517235134p:image
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  2. 折ってできた長方形を内側に半分に折る。さらに外側に向けて半分に折る。f:id:VCPteam:20220517235144p:image
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  3. 2.の状態まで開いて戻し、図のように折り目をつける。f:id:VCPteam:20220517235210p:image
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  4. 更に図のように折り目をつける。この状態の紙を計3枚作る。f:id:VCPteam:20220517235226p:image
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  5. 1枚をもう1枚の内側にのりで張り付けつつ包み込む。これを計2回繰り返し、1つの長方形にする。f:id:VCPteam:20220517235236p:image
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  6. 長方形の端の内側に、もう片方の端を入れ込む。(※もしくは下図の赤線面をのりで張り合わせてもよい。ただし、綺麗にのり付けしなくては動作に影響が出るので注意。)f:id:VCPteam:20220517235254p:image
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  7. 折り目に沿って立体を組み立てる。さらに裏側も組み立て、包むような立体になれば完成。最後に折り目通りにしっかりと形を整えるとよい。f:id:VCPteam:20220517235356p:image
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  8. 色鉛筆を用いて絵を書き込む。f:id:VCPteam:20220517235417p:image
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・留意点

  • 毎回、折り目は爪や定規などでしっかりとつけること。折り目がしっかりとついているほど、後半の操作がしやすくなる。
  • のり付けは丁寧に行うこと。折りこみやのり付けが丁寧でないと、動作が悪くなる。

 

解説はこちらから↓

vcpteam.hatenablog.com

 

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フレクサゴンを作ってみよう! ~平面バージョン~

【概要】

幾何学への興味をもつきっかけとなる教材の開発。

 

動画

youtu.be

 

・準備物

紙(白いものがよい。縦25㎝、横3㎝)、はさみ、のり、色鉛筆

 

・操作手順

  1. 紙の中心(3㎝側)に折り目をつける。その後、折り目に紙の端が重なるように折る。f:id:VCPteam:20220517230047j:image
  2. 1.で折った方とは逆方向に折り、正三角形を作る。f:id:VCPteam:20220517230102p:image
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  3. 紙を裏返し、2.と同じように折って正三角形を作る。これを10回繰り返す。f:id:VCPteam:20220517230120j:image
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  4. 一度折った紙を開き、正三角形が10個あるかを確認する。その後、初めに折った端の部分を含めて余分な部分を切り落とす。f:id:VCPteam:20220517230129p:image
  5. 再び紙を元に折り直す。紙の両端を取り出し、ひし形を作るように両端の紙をのり付けして重ねる。(片方の端は紙が1枚、もう片方は紙が2枚重なっていることに注意。赤い線のある面同士を重ねる。)f:id:VCPteam:20220517230217j:imagef:id:VCPteam:20220517230313p:image
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  6. のりづけをしたら紙を開く。正六角形になれば成功。その後、折って開いて各面が観察できることを確認する。その後、各面に色鉛筆で絵をかく。f:id:VCPteam:20220517230538p:image
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・留意点

  • のりをつけすぎると動作不良につながるので、丁寧に塗るとよい。
  • 絵を描く際は、必ず同じ開き方をして同じ方向から絵をかく。絵を描いた面を裏返して絵をかいてしまうと、描いた絵がばらばらになってしまう。

 

解説

 フレクサゴンとは、表面を折りこみ(または折り開き)、別の面を広げることが出来る図形である。通常は四角形(テトラフレクサゴン)か六角形(ヘクサフレクサゴン)をしている。

 数学者のアーサー・ストーンが作成したとされ、友人のブライアント・タッカーマン、リチャード・ファインマン、ジョン・テューキーらとともにフレクサゴンを研究するフレクサゴン研究会が作られた。

 マジックとしての応用や幾何学への興味誘導用の玩具としての利用が出来るのではないかと考える。また、メビウスの輪にも通ずるものがあるようにも思えた。

 

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チンダル現象

【概要】

デンプン溶液を用いてチンダル現象を観察する。

 

動画

youtube.com

 

・準備物

可溶性デンプン 2.0g、100ml三角フラスコ、純水 50ml、ガスコンロ、温度計、レーザーポインター

 

・操作手順

  1. 100ml三角フラスコに純水50mlを入れて、レーザーポインターで溶液に照射し様子を観察する。
  2. 100ml三角フラスコに可溶性デンプン0.2gと純水50mlを入れる。
  3. ガスコンロで70℃程度に加熱してデンプンを良く溶かす。(※焦げ付かないように注意)→熱いので放冷するとよい。
  4. レーザーポインターを溶液に照射し様子を観察する。

 

・留意点

  • デンプン溶液が、初めは濁っているが溶けて冷めてくると透明になってくることに触れたい。
  • 加熱後は三角フラスコが熱いので注意して扱うこと。
  • レーザーポインターを直接見ないこと。失明の恐れがある。そのため、観察時は光の道筋を横から見ること。

 

原理

分散系に光を通したときに見られる光の道筋が観察できる現象を『チンダル現象』という。

分散系とは気体、液体、固体に小さな粒子が浮遊または懸濁している状態をさす。

チンダル現象は光が進む途中に大きめな粒子にぶつかることで光が散乱し、光の通路が見える現象。そのため、粒子の小さな分子や、イオンが溶けきった芯の溶液では起こらない。水にレーザーポインターを当てた際、光の道筋が見えないのは粒子が小さいためである。

一方、デンプンを溶かした水溶液ではチンダル現象が観察できる。これは、デンプンが溶けた溶液がコロイド溶液であることが理由である。牛乳もコロイド溶液を作る際に利用できるのだが、溶液が白く濁ってチンダル現象が観察しにくいため、今回は溶液が透明で観察しやすいデンプンを使用した。

 

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『時計反応』 試験管バージョン

【概要】

試験管を用いて、より実験的に時計反応を実施した。

 

動画(※都留文科大学化学実験Ⅰの一部)

youtu.be

時計に見立てた『時計反応』

youtu.be

 

・準備物

100ml三角フラスコ、可溶性デンプン 0.2g、純水、200ml三角フラスコ 3個、亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO₃) 2.08g、ホールピペット(1~5ml用を各2本で計10本)、試験管 10本、ヨウ素カリウム(KIO₃) 1.72g、ガラス棒、温度計

 

・操作手順(A液とB液の作成を手が空いた時間に効率よく進めること)

A液(亜硫酸水素ナトリウム+デンプン)の調整

  1. 100ml三角フラスコに可溶性デンプン0.2gと純粋50mlを入れる。その後、70℃程度に加熱してデンプンを良く溶かした後、室温まで放冷しておく。→放冷中にB液の作成へf:id:VCPteam:20220517191128p:image
  2. 200ml三角フラスコに亜硫酸水素ナトリウム2.08g(0.02㏖)を入れる。さらに純水を加えて溶解させ、全量を50mlにする。
  3. デンプン水溶液を亜硫酸水素ナトリウムの三角フラスコに移す。→これをA液とする。

B液(ヨウ素カリウム)の調整

  1. 200ml三角フラスコにヨウ素カリウム1.72g(0.08㏖)を入れる。さらに純水を加えながらガラス棒を用いて溶解させ、全量を100mlにする。→これをB液とする。B液作成後、A液作成(2.)に戻る。

【A、B液作成終了後の操作】

  1. ホールピペット(1~5ml用)を用いて、A液を試験管にそれぞれ1~5mlとる。使用したホールピペットはA液入り三角フラスコに差し込んでおく。→再度実験を行う際に使いまわせるため。f:id:VCPteam:20220517191044j:image
  2. 200ml三角フラスコに純水100mlを入れる。そこに新しいホールピペット(1~4ml用)を差し込んでおく。そのホールピペットを用いてA液入り試験管に純水を加えて全量を5mlにする。加え方は下図参照。f:id:VCPteam:20220517191032j:imagef:id:VCPteam:20220517191338p:image
  3. 新たな試験管に、ホールピペット(5ml用)を用いてB液を量り入れる。B液入り試験管(5ml)を5本作成する。
  4. A液+純水入り試験管1本に対して、B液入り試験管1本を加える。また、入れたと同時に時間を計測し、色が変化した時間を記録していく。
  5. 1~4の操作を繰り返し、複数回のデータを記録する。その際、ホールピペットを使いまわすと効率的。

 

・留意点

  • 水道水に含まれる塩素が反応を阻害することがあるので、純水をなるべく使用すること。
  • ホールピペットの扱いに注意する。持ち運ぶ際は縦に持ち、指で抑える時は人差し指で行う。また、吸いすぎによる溶液の吸い込みに注意。f:id:VCPteam:20220517191316p:image
  • A液は長期間の保存には向かない。亜硫酸ナトリウムが酸化してしまうので作り置きせず、実験時に調整することが望ましい。
  • デンプン溶液が、初めは濁っていたものの加熱して溶けた後冷めると透明になる様は観察しておきたい。ただ、加熱のし過ぎで焦げ付かないように注意。f:id:VCPteam:20220517191137p:image

 

・結果

濃度計算は、A液+B液もしくは、A液+B液+純水で、全体が10mlとして計算している。亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO₃、M=104)、ヨウ素カリウム(KIO₃、M=214)

)aの濃度計算。先ずはA液を作った際のモル濃度を求める。

 

(2.08/104)×(50/1000)=0.40㏖/L

 

これを用いて、反応後の亜硫酸水素イオンを求める。

 

【0.40×(5/1000)】/(10/1000)=0.20

 

となる。以降は5/1000の5の部分が変わっていく。

 

 

2回目ではcとdの反応速度が変化した。想定では1回目と同じ結果になるはずだか、濃度調整や加えた純水の量に差異が出た可能性がある。ただ、反応をよく見ると、完全に変色し終わるのはcの方が早い。変色の開始だけ見れば間違いと思われるが、変色の終了までを見ると予想通りとも言える。然し、操作にミスがあったとは思われる。【画像は2回目の変色の様子】

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原理

ヨウ素カリウムと亜硫酸水素ナトリウムの反応式は次のとおり。

 

2KIO₃ + 5NaHSO₃ → 3NaHSO₄ + Na₂SO₄ + K₂SO₄ + I₂ + H₂O

 

ただし、酸化還元反応としては、次の3つの反応が同時に起こっている。

 

IO₃⁻ + 3HSO₃⁻ → I⁻ + 3SO₄²⁻ + 3H⁺・・・①

 

5I⁻ + IO₃⁻ + 6H⁺ → 3I₂ + 3H₂O・・・②

 

I₂ + HSO₃⁻ + H₂O → 2I⁻ + SO₄²⁻ + 3H⁺・・・③

 

特に、②で生成したヨウ素(I₂)が③で消費されていく。③でHSO₃⁻が低下していくと、ようやくヨウ素(I₂)の濃度が高まり、溶液中にデンプンとヨウ素デンプン反応が起こる。

 

時計反応についての更に詳しい解説はこちら→

vcpteam.hatenablog.com

vcpteam.hatenablog.com

 

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ブタンガスの性質

【概要】

ブタンガスの性質や扱い方を提示する映像教材の作成。

 

動画

youtu.be

 

・準備物

ブタンガスボンベ(赤色のガスライター用ボンベ)、付属アタッチメント、沸騰石 2個、点火用ライター、試験管 2本、ストロー、試験管立て、保護めがね、濡れ雑巾

 

・操作手順

  1. ガスボンベに付属アタッチメント(口が細いものを使用する。また、ストローの口径にぴったり合うものが良い。)をつけ、さらに6~10㎝程度にカットしたストローをアタッチメントに取りつける。
  2. アタッチメント等を取り付けたガスボンベから、ブタンガスを試験管に注入する。(入れる際は冷たいので注意。量は2㎝程度で十分)
  3. 沸騰石を入れ、様子を観察する。また、素手で試験管を温めるとどうなるか試してみる。(試験管側部を触ると冷たいので注意)
  4. 点火用ライターを用いて試験管上部に点火する。(※この際、手で温めながらは危険なので、試験管立てに置いてから点火するとよい)
  5. 火のついている試験管を温めたり、試験管を揺らしてみて、炎にどのような変化が見られるか観察する。

 

・留意点

  • 必ず濡れ雑巾を用意し、もしもの事態に対応ができるようにしておく。乾いていると、机にブタンガスをこぼした際、消火しにくい。
  • 気化しやすいので、点火の際には十分に注意を払い、試験管立てに立てた状態で点火するとよい。また、燃えやすいものを近くに置かず、保護メガネを必ず着用すること。
  • ガスはとても冷たいので、軍手などをして作業をすると良い。
  • アタッチメントだけでもガスをとることは可能だが、手に付着する可能性があるのでストローで口を伸ばすとよい。しかし、ストローが長すぎるとガスが気化してしまい採取できなくなるので注意。
  • 点火後、試験管を持つ際は周囲の安全を確認したうえで注意して操作を行うこと。
  • 手で温めると気化が一気に進むので注意。

 

原理

詳しい解説はこちら→ブタンガスの蒸発熱 - VCPteam’s blog (hatenablog.com)

 

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都留文科大学理科教育の一環

 

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【燃焼】スチールウールを燃やすと石灰水は濁るのか?

【概要】

燃焼において石灰水を使用するが、燃焼=二酸化炭素が発生して石灰水が濁るとのイメージを変化させるような実験を行った。

 

動画

youtu.be

 

・準備物

スチールウール、集気びん(小)、石灰水(濁っていないか確認)、燃焼さじ、ガスライター、ガラス蓋、酸素ガスボンベ

 

・操作手順

  1. 集気びんに石灰水を入れる。この際、石灰水が濁っていないことを確認する。
  2. ガラス蓋をしながら酸素ガスボンベで、集気びん内に酸素を注入する。その後一度蓋をしておく。
  3. スチールウールをほぐして空気を含めるようにする。そのスチールウールを燃焼さじに乗せて固定する。
  4. ガスライターでスチールウールに着火し、それを集気びん内へ入れる。燃焼時時、ガラス蓋で蓋をしておき、内部や外部の気体の出入りをなるべく防ぐ。
  5. 燃焼さじを取り出し、ガラス蓋で蓋をして集気びんを振る。その後、様子を観察する。

 

・留意点

  • ガスを注入するときやスチールウールが燃焼しているときは、ガラス蓋でなるべく蓋をして気体の出入りを制限すること。外部の気体の影響を極力減らすため。
  • スチールウールがほぐれていないと上手く燃焼しないので注意。
  • 酸素は注入しなくとも実験は可能だが、酸素を注入した方が燃焼がよく観察されるので推奨。ただし取り扱いには注意。

 

原理

 通常、燃焼が起こると水と二酸化炭素が発生し、集気びん内が曇ったり石灰水が濁る。(集気びん内の曇りは水蒸気ではなく水であることに注意)

 

 しかし今回、スチールウールの燃焼では曇りも石灰水の濁りも観察されなかった。それはなぜか。実は炭素が含まれているかが重要な点となる。木やろうそくには炭素や水素が含まれているが、鉄には炭素も水素も含まれていない(厳密には無視できるほどに微量にしか含まれていない)。そのため、燃焼によって酸素が炭素や水素と結合できず、結果二酸化炭素も水も生成されない。木等の有機物を燃やしたときの反応式は(木を化学式で示すことは出来ないので、セルロース(C₆H₁₀O₅)を燃やしたと考えるとよいが、今回は省略して記載する)、

 

C、Hを含む有機物 + O₂ → CO₂ + H₂O...

 

一方、スチールウール(鉄)の燃焼の反応式としては、

 

2Fe + O₂ → 2FeO

 

なので、生成物は酸化鉄のみとなる。このことから、『燃焼=石灰水が濁る』とは言えないことが分かる。燃焼を取り扱う際に、この実験をやるとよいと考える。

 

石灰水の濁りについての詳しい内容はこちら

vcpteam.hatenablog.com

 

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ラムネづくり 〜二酸化炭素の遊離による吸熱反応〜

【概要】

吸熱の学習において、準備のしやすいものを用いて実験を行った。

 

動画(※都留文科大学化学実験Ⅰの一部)

youtu.be

 

・準備物

粉砂糖(100%グラニュー糖使用) 20g、クエン酸 2g、炭酸水素ナトリウム 2g、紙コップ、水入り霧吹き、シリコン型、手袋、作業トレイ、ティッシュペーパー

 

・操作手順

  1. 紙コップに粉砂糖20g、クエン酸2g、炭酸水素ナトリウム2gをとる。
  2. 作業用トレイに紙コップ内の全量を出し、霧吹きで数回、混合物が少し湿る程度に水をかける。
  3. 手袋をつけ、混合物をこねる。ある程度こねたら、シリコン型に詰め込む。(汚れるので、作業用トレイ上で行う)
  4. 乾燥したら取り出し、ティッシュペーパー上に落とす。(感想は時間をかけるとよい)
  5. 出来たものを食べたり、手の上で水をかけて溶かしてみる。

 

・留意点

  • しっかりと詰めてから十分に乾燥させること。
  • 霧吹きで水をかけるが、意外と固まらない。ただし、水のかけ過ぎには注意。固まる程度まで、順次霧吹きして様子をみつつ追加する。
  • 青色に着色すると錯覚でさらに冷たく感じる。

 

原理

①吸熱について

 クエン酸と炭酸ナトリウムの中和反応は...

 

C(OH) (CH₂COOH)₂COOH + 3NaHCO₃ → C(OH) (CH₂COONa)₂COONa + 3H₂CO₃

 

中和反応と共に、弱酸の炭酸(H₂CO₃)が遊離して容易に水と二酸化炭素に分離する。(遊離時に吸熱が起こる)

 

H₂CO₃ → H₂O + CO₂↑(吸熱)

 

これは吸熱反応を伴う。中和反応なので熱が発生するが、吸熱が中和熱を打ち消す量を大きく上回るため、全体としては大きな吸熱反応となる。クエン酸と炭酸水素ナトリウムは、歌詞のラムネの材料でもあり、ラムネが口の中でヒヤッとする感覚の理由とも考えられる。

 

②遊離と余談

 今回使用したクエン酸と炭酸を比較する。酸の強さはクエン酸(強酸寄り)>炭酸(弱酸寄り)

重曹(炭酸塩)となっていたが、弱酸の遊離により、弱酸である炭酸が離れた。また、CO₂が気化する際に熱を奪うので吸熱反応になる。

 ちなみに、水に溶けているときは炭酸(H₂CO₃)だが、サイダーなどの飲料は、低温・圧力で二酸化炭素(CO₂)を注入している。

 

関連記事

vcpteam.hatenablog.com

 

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