紫陽花、色が違う理由は?

【概要】

梅雨の時期にみられる紫陽花の色の変化について学ぶ。

 

動画

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【4K版】

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解説

 紫陽花(アジサイ)の色の変化にはいくつかの要因が絡んでいる。通常時では紫やピンク色をしているが、これはアントシアニンという色素が関係している(助色素という自身は無色だがアントシアニンの発色を助けるもの等も関係している)。これに要因が絡みつくことで色の変化が起きる。

 まず一つ目の要因は土壌のpHである。土壌が酸性(酸性雨などが影響。日本は酸性土壌が多いとされる)であると、土中に豊富に含まれているアルミニウムがイオン化する。そうなると紫陽花がアルミニウムを吸収できるようになり、がくが青くなる。一方、土壌がアルカリ性の場合はアルミニウムが無機物の状態のままとなり吸収されないため、赤っぽい色のままになる。つまり、アルミニウムがイオン化するかどうかがカギとなるのである。アルミニウムイオンがアントシアニンと結合する(錯体形成)ことによって青色に、吸収されず結合しなければアントシアニンと助色素の色味のままになる、ということである。

 二つ目は、品種によるものである。これは色の変化とは言えないが、品種的に青いもの、赤いものがある。また、白いものも存在している。これらは色が初めから定められている(補助色素の働きの抑制など)その色となる。

 また、紫陽花内部の液胞のpH等も関係しているため、実際はより複雑なプロセスを抱えているといえる。

 余談であるが、見えている花は実は花びらではなくがくである。このがく(装飾花)の奥に隠れる形で真花が存在する。f:id:VCPteam:20230623125817p:imagef:id:VCPteam:20230623125840j:image
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 さらに、花びらにアントシアニンが含まれているとしたが、それを確かめることもできる。通常アントシアニンの色変化を想像するときは紫キャベツのことを思い浮かべるだろう。紫キャベツを用いたときは酸性で赤、中性で紫、アルカリ性で青になる。これは今回紹介した紫陽花の色変化と逆である。しかし、例えば紫陽花の赤いがくをアルカリ性の溶液(ミョウバン溶液など)につけると色が青く変化する。つまり、色素と金属イオンの反応か否かもポイントになるといえるのではないだろうか。金属イオンを活用した発色の例としてはナスの漬物の例がある。

 

色の変化に関する他の記事↓

vcpteam.hatenablog.com

 

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ブラックバス(オオクチバス)を用いた観察

【概要】

魚の体の構造をブラックバスを用いて行う。

 

動画

 

準備物

釣竿(今回は竿に自作パーツを取り付けて作成)、えさ(今回はミミズ)、ビニール袋(捕獲した魚を入れる用)、トレー、解剖バサミ、ピンセット

 

操作手順

  1. 針にミミズを取り付け、ブラックバスを釣り上げる。(※針を隠すようにミミズの体の中に針を通して、針先を隠す。おおきく振りあげない。周りの人や木に引っかかって続行不可能になる)
  2. 釣り上げたブラックバスの口から針を抜いてビニール袋に入れる。
  3. 持ち帰り、トレー上で解剖を行う。腹に解剖バサミで切込みを入れ、内蔵を傷つけないように刃先が丸い方を内蔵側に向けて腹を切り開く。
  4. 魚の半身のどちらかを上にし、腹の切込みから背ビレに向かって前後に切れ込みを入れて腹を開く。

 

解説

 通称ではブラックバスと呼ばれるが、オオクチバスという。原産がアメリカ合衆国外来種であり、平成17年に特定外来生物に。肉食性である事、日本にはブラックバスを捕食する肉食魚がいない(天敵がいない)こと、産んだ卵を親(雄)が保護する習性があるため、爆発的に個体数を増加させている。ブラックバスが大陸各地を移動出来ないことから、釣り人のマナーが問われることもある。増えたブラックバスが餌を求めて日本の在来種の魚達を食い尽くしてしまい絶滅させる恐れがあることが危惧されている。その為、ブラックバスを観察対象として用いるのは駆除と保護の観点でも都合が良い。

 

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ガチャカプセルで地球儀?!

【概要】

一人一つの観察できる地球儀を作成する。

 

動画

 

準備物

ガチャカプセル、磁石、地球儀用地図(インターネットでダウンロード可能。地球儀を作ろう等で検索)、のり

 

操作手順

  1. ガチャカプセル内に磁石を入れて閉じる。
  2. ガチャカプセルの周りに印刷した紙をのりを用いてしっかりと貼り付ける。

 

解説

 一人一つの地球儀が持てて観察できる他、タブレットでのARの活用も出来ないかと考える。また、磁石配置が上手く行けばインテリア等でも見られる宙に浮いた地球儀を作れるかもしれない。それを用いれば太陽系を形作ることもできるのではないか。

 

磁石で浮く関連記事はこちら▶︎https://vcpteam.hatenablog.com/entry/2022/05/02/100640

 

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ウインナーは生きてるみたいに浮き沈みする!?

【概要】

ウインナーが浮き沈みする理由について考え、空気の膨張について学ぶ。

 

動画

【4K版】

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準備物

ウインナー(種類によっては浮かないことあり。実験に使用したものは下記写真へ。)、水道水、耐熱容器、はし

【↓ このウインナーでは失敗。同様に香薫も失敗した】

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【↓ 現在、実験成功を確認できたしたウインナー。】
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操作手順

  1. お湯にウインナーをいれ、数分様子を観察する。
  2. その後、水にウインナーを入れて数分間様子を見る。
  3. 1と2の操作を逆にして同様の操作を行う。

 

解説

 ウインナーは内部に肉と油、空気が含まれている。それがお湯に入ることで、空気が膨張し浮くと考えられる。油も水より比重が軽いので、浮力の手助けになっているとも思われるが、その含まれるバランスによっては浮かないものもある。一方、水に入れると膨張した空気が冷やされ元に戻るので、浮力が弱まり沈むと思われる。また、ウインナーの皮も製品によって使われているものが違うため、伸縮性に優れない皮では風船のように空気が膨張することに耐えきれずに、浮かない可能性もある。浮くものと浮かないものを分けていけば、浮く条件について調べることができるかもしれない。

 

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シャボン玉は常に虹色なのか?

【概要】

光の干渉や膜の厚さにより、見える光の波長が変化することについて確認する。

 

動画

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準備物

シャボン液(台所洗剤と水道で作成可能。洗剤:水道水=1:10を基礎に、割れやすい場合は洗剤を足したり、スクロースや砂糖、はちみつを加えて膜の強化を行う。)、ストロー(先を4つの足が出来るように切り開く)

 

解説

 シャボン液は虹色ではないが、膨らませると虹色に見える。これはシャボン玉の膜の厚さによって反射される光が違うこと、表面の反射光と内部からの反射光が干渉していることによる。また、シャボン液は重いので、虹色に輝く部分が下に下がっていく様子が分かる。下に液が落ちていく分上部は薄くなるが、膜の厚さによっては実は虹色に見えなくなる。虹色に見える膜の厚さには範囲があるため、厚すぎる(容器に入れた液体を膜の一部とみると)時や薄すぎる(液が下に落ちていくシャボン玉を見ると分かる)と虹色に見えなくなる。しかし、空中にいるときは虹色に見える時間が長く感じるが、これはおそらく空気の対流でシャボン球が回転しているため膜の厚さが偏りにくいのではないかと考えられる。

 

関連する解説はこちら↓

vcpteam.hatenablog.com

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雪の結晶を撮影してみよう!

【概要】

雪の結晶の様々な形を撮影し、結晶形成について知る。

 

動画

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解説

 雪の結晶は様々な形があるが、何故このような形があるのか。雪は水が氷ることで形成される。氷が形成される際に水分子が合体し、正四面体を作る。それが上下左右にくっついていくことで、全体でみると六角柱に見える。それがベースとなるが、気温や水蒸気量によって成長する結晶の形が変化する。気温では成長する結晶面が異なり、水蒸気量では結晶の辺や角が成長する。

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冷えピタが膨らむ...?

【概要】

吸水ポリマーが身近にも使用されていることを学ぶ。

 

動画

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準備物

冷えピタ(必要枚数や大きさは自由。しかし、カットした場合は保存は難しいため注意。一度の実験で使い切ること推奨。)、クリアカップ(275ml)、水道水 200ml、ラップ、輪ゴム

 

操作手順

  1. クリアカップに水道水200mlwを入れる。
  2. 冷えピタを水を入れたクリアカップに入れ、ラップでふたをした後、輪ゴムで口を止める。(※ポリマーが入っている青い面を水面に着けるようにする。また、浮いてしまうが特に問題はない。気になる場合は重りで沈めさせる。)
  3. 一日放置し、その後、開封して様子を観察する。

留意点

  • 冷えピタ一枚をカットした場合は、残りの部分は早めに使い切る等で処分する。
  • 廃棄には自治体のルールに従い、排水口を詰まらせないために水には流さない。

 

解説

 柔らかな青い面には、水を吸収しため込む高分子吸収体、吸水ポリマーが使用されている。この水分が熱によって蒸発する際に、水分が熱を吸収して揮発するため冷たく感じる。この吸水ポリマーは見た目に反してかなり多くの水分を吸収・保水することができる。そのため、水に冷えピタをつけることでまだ吸水できる分、水道水を吸水したと考えられる。また、吸っても元に戻らないのは、吸水ポリマーが非常に細かい網目構造をしており水が抜けにくいためである。乾燥させたりすれば元に戻るものもある。

 今回吸水された量(蒸発して水分量が減っていないとして)を単位面積当たりで計算してみる。

5㎝×8.5㎝=42.5㎝² 吸水量 90ml 単位面積あたり→90/42.5≒2.12〔ml/㎝²〕

2㎝×2㎝=4㎝² 吸水量 30ml 単位面積あたり→30/4=7.5〔ml/㎝²〕

1㎝×1㎝=1㎝² 吸水量 10ml 単位面積あたり→10/1=10〔ml/㎝²〕

この結果から、面積が小さいほどよく吸水されていることが分かる他、面積が大きいものはまだ吸水できる余地がある可能性がある。そのため、十分に広い容器と水分があり、全体が浸かれるほどの深さに沈めれば計算結果が近くなると推測する。

 

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