今回は、ライデン瓶を作ってみました。
動画
・準備物
プラカップ 3個、アルミホイル、軍手、塩ビ管、フェルト生地(帯電列を見て決めてもよい)、リード線、LED、コンデンサー、手回し発電機、豆電球
・操作手順【ライデン瓶】
- アルミホイルを適量切り取り、プラカップに巻き付ける。余分な部分はちぎる。
- リード線を繋げる端子部分を作り、巻いたアルミホイルに挟み込んで取り付ける。
- アルミホイル付きプラカップを、プラコップに重ねる。
- もう一つアルミホイル付きプラコップを作る。さらに、電気を集めるために大きめのアンテナを作り、先ほどと同じように巻き付けたアルミホイルに挟み込む。(※アンテナは先ほどの端子と距離を離すこと。)
- 先ほどのプラコップを更に上から重ねる。(※一番下が何もないプラコップになる重ね方。)
- 軍手をつけて、フェルトで塩ビ管を擦り、アンテナ部分に塩ビ管を近づけて電気を溜める。
- リード線とLEDを取り付け、発光するかを確認する。
・操作手順【消費電力】
- コンデンサーに手回し発電機を繋ぎ、30回回して発電し蓄電する。
- 手回し発電機をコンデンサーから外し、豆電球をコンデンサーに接続して点灯継続時間を見る。
- 再びコンデンサーに手回し発電機を接続し、30回回して発電し蓄電する。
- 手回し発電機をコンデンサーから外し、LEDをコンデンサーに接続して点灯継続時間を見る。
アルミホイルとプラカップを用いて、電気をためる教材。電気がたまる仕組みと、コンデンサーという機器について説明するものである。
塩ビ管で発生した静電気(この場合は負電荷)を一方のアルミホイルに近づけると、もう片方のアルミホイルのプラカップ側に正の電荷が集まっていく。2枚のアルミホイルは、絶縁体であるプラカップを隔てたキャパシタとみなすことができるわけである。3個のプラカップと2枚アルミホイルによる3層構造のキャパシタは、装置全体として電気をためるコンデンサーに見立てることができる。LEDをつないでおき放電させると、ほんの一瞬だけ発光を観察することができるというものである。また、動画の中では、発電機を用いて既製品のコンデンサーに電気がたまることを演示している。ちなみに、ライデン瓶に蓄えられる電気量はごく僅かである。
ちなみに、ライデンびんという表現だが、これはオランダのオランダのライデン大学のピーテル・ファン・ミュッセンブルークが、ガラス瓶と水を使い電気を貯める仕組みを発見したことに由来するとか。
・消費電力について
消費電力(単位はW:ワット)は、消費電力量(単位はWh:ワットアワー)を求める際に使用される。例えば消費電力が100Wの冷蔵庫を5時間使用した場合、温度やその他の影響を考慮しないとして、100×5=500Wh=0.5kWhとなる。
ちなみに消費電力(W)は、電流(A:アンペア)×電源電圧(V:ボルト)が分かれば求めることが出来る。これらをもちいれば電気代を求めることも…。
☆【おまけコラム】
注意しなくてはいけないのは、力率である(電気代にはあまり関係はないが、力率改善によって割引があるとか…)。力率とは、供給された電力の内、何%が有効に働いているかを示すものである。力率が100%なら、電源から供給された電力が効率よく使われていると言える。例えば白熱照明器具は力率が100%だが、冷蔵庫では70~80%程度と言われる。これは、モーターやポンプといったコイル成分があるために低下している。一方抵抗しかないもの(白熱電球やヒーター)は力率が100%に近くなる。また、力率低下は変圧器やコンデンサも関係している。
参考(メンバーのブログになります)
監督官をしていただいている先生のブログ(らくらく理科教室)はこちら→らくらく理科教室 (sciyoji.site)
先生のYouTubeチャンネルはこちらから→らくらく科学実験 - YouTube
※都留文科大学理科教育の一環