物質が水に溶ける様子

今回は、コーヒーシュガーとデンプンを用いて、物質が溶ける様子を観察しました。

 

※動画は都留文科大学理科教育法の模擬授業の一部

 

動画

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スライドガラスが割れるシーン(※注意喚起用。メンバーの動画になります)

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・準備物

コーヒーシュガー、デンプン(ろ紙が詰まるので少なめがオススメ)、水 100ml、三角フラスコ 2つ、100mlビーカー 2つ、ガラス棒 2つ、ろ紙 2つ、ろうと、薬さじ 2つ、薬包紙 2つ、スライドガラス 2つ、電子天秤、試験管ばさみ、濡れ雑巾、ガスコンロ、スライドガラス 2つ

 

・操作手順

  1. コーヒーシュガーと水50mlを100mlビーカーに加え、その重さを量る。
  2. ガスコンロで加熱しつつ、ガラス棒で撹拌しながらコーヒーシュガーを溶かす。溶けたら、濡れ雑巾の上に置いて冷ます。
  3. デンプンと水50mlをもう一つの100mlビーカーに加え、その重さを量る。
  4. ガラス棒で撹拌して溶かす。(※ガスコンロで加熱する必要無し)
  5. 冷めたコーヒーシュガー溶液とデンプン溶液の重さを電子天秤で量り、初めの重さと比較する。
  6. ろうとにろ紙をセットし、三角フラスコにろうとを差し込んでガラス棒を用いて、コーヒーシュガー溶液とデンプン溶液をろ過する。この際、溶液全てをろ過せずに、半分ほどろ過操作を行い、ろ過前後の様子を比較する。
  7. ろ過後のコーヒーシュガー溶液とデンプン溶液を別々のスライドガラスに少し垂らし、ガスコンロで弱火で加熱して水分を飛ばす。その後、濡れ雑巾の上に置いて冷ましつつ、様子を観察する。(※ガラスが割れるので、軽く動かしながら、ある程度水分が飛んだら日から離す。加熱しすぎ注意!)
  8. ろ過後のろ紙を開いて様子を観察する。

 

・留意点

  • 今回はコーヒーシュガーの粒が大きかった。そのため、あらかじめ細かく砕いておくとよい。さらに、水ではなく30〜40度ほどのお湯を用意しておくと加熱の手間がない。さらに、加熱をするかどうかで混同が無い。熱過ぎるお湯を用意すると、デンプンが透明になってしまうので注意。同じ温度の溶液を用いる方が対照実験に近づく。
  • デンプンは、溶液が軽く濁る程度の量が望ましい。量が多いと、ろ紙が目詰まりし、ろ過時間が大幅に伸びる。
  • 溶けているものを加熱して取り出す作業では、加熱の仕方によりスライドガラスが割れる。そのため、スライドガラスを動かしながら弱火で加熱させるようにする。また、試験管ばさみが木製の場合は燃える可能性があるので、動かし方にも注意。
  • 特にコーヒーシュガーは落ちにくくなるので、早めにかつしっかりと洗うほうがよい。
  • 今回は試薬のg指定がなかったが、あらかじめ指定しておくとよい。

 

 ものが溶ける様子を観察する実験。シュリーレン現象も組み込むと面白いかもしれない。

 ちなみに、コーヒーシュガーはよく実験で登場するが、あまりなじみのある学生はいないのではないだろうか。コーヒーシュガーは、色が示す通り、カラメル溶液(カラメル成分)が砂糖(氷砂糖)に加えられている。コーヒーの香味成分を補うためにそのような工程があるという。さらに、他の砂糖に比べて溶けにくいので、溶ける様子を比較してみるのも面白いかもしれない。

 

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都留文科大学理科教育の一環

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