温度で色が変わるカードを作る
【概要】
サーモインクを用いて、温度で変化するカードを作成する。
動画
準備物
サーモインク(ケニス)、水、サインペン、筆、シャーレ(または紙コップ)、ろ紙(小)、ラミネートフィルム、ラミネーター、ドライヤー
操作手順(今回はリンゴを描く)
- シャーレにサーモインクと水を、サーモインク:水=1:2~3で混ぜ合わせる。
- 筆でインクをとり、描きたいものの形をかく。
その後、ドライヤーで乾燥させる。(※乾燥具合は触ったり、インク全体が全体がピンク色になったかが目安となる) - サインペンで輪郭やへたなどを描き加える。名前などを書いてもよい。(※サーモインクを塗る前だとサインペンのインクがにじむので注意)
- ラミネートフィルムにろ紙を挟み込む。
- ラミネーターにかけてろ紙を密閉する。その後、お湯や水に浸けて色の変化を観察してみる。
- 【発展】指で擦ってインクの色を変えてみる。(※摩擦熱等によるケガに十分注意すること)
留意点
- 余ったインクは使いまわせる。さらに薄めて使うので、低コストで実験を行える。
- インクで絵を描く作業とサインペンの作業を逆にしないように注意する。
- 工夫として、インクと水の配合量を変えてみてもよいかもしれない。
- 絵柄はピンク色に変化するとよいものを選んで描くとよい。
解説
約40℃からインクの色が青→ピンク色に変化する。このインクを用いることで主に前線のモデルを作成するが、今回のようにカードにすれば簡易的な温度計代わりにもなる。そのほか、摩擦熱やその他の熱の観察にも役立つかもしれない。例えば、ろ紙を黒い紙に変えて太陽光に当てておけば色が変化し熱中症の危険を可視化させるものになるかもしれない。
このインクは可逆性であり、使いまわすことができるので無駄がなく低コストである。他にもサーモインクには種類があり、変化する温度の違いや色味、ある一定の温度を超えると色が固定されて不可逆性を示すものなどさまざまである。それらを複合させれば、あるいは段上に塗っていけばユニバーサル㏗試験紙のような面白い薄型温度計を作れるかもしれない。
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※都留文科大学理科教育の一環