卵にススで銀色に輝く?!

今回は卵を用いた不思議な実験を行いました。

 

動画


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ろうそくの火にかざして卵の殻の表面をススで覆わせ、水に沈めると銀色に輝いているように見える。

 

卵の表面についたススは炭素の単体で、水に溶けにくいために水をはじく。水をはじくことで、ススと水の境界面に空気の層が形成される。そこに、水中に入ってきた光が、空気面で全反射されて輝いて見える。いわば鏡に近い状態である。黒い部分が中央に残っているのは、入射角の浅い光では全反射が起きないので、全反射せずに卵の殻の表面まで到達して跳ね返った光が黒く見える要因である。

 

光の当たる角度を調節していくと、光が段々と透過していかずに、ある入射角になった途端に全ての光が反射される。(全反射)これが起こる角度を臨界角という。全反射は今回の空気と水の組み合わせ以外にも、異なる2つの物質を通る光の速さの比率によって決まる。

 

ちなみに細かい毛が付いているもの(産毛が沢山の腕や、桃や梅の実等)でもスス同様の効果を持つので、同じように輝いて見えるようになるはずである。また、動画の一番最後の卵の固定方法は、後半で行った実験の消臭ビーズに水を入れたものに卵をビーカーの中央に来るように押し込んだものであり、観賞用に使えるかもしれない。

 

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都留文科大学理科教育の一環

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