あいの葉で生葉染め インジゴが関係…?

今回はあいの葉を用いて染物を行ってみました。

 

動画


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インジゴ(indigo)は藍植物に含まれる天然色素であり、酸化還元法を利用した染色法である。

今回行ったのは、あいの葉を繊維に固着させる方法である。

 

・準備物

タデアイの葉1枚(5~7月ごろ推奨。それ以降は実施できない)

ガーゼ1枚(木綿等の布の方がオススメ)、ハンマー、下に敷く紙1枚、テープ

 

・操作

  1. 紙にあいの葉を置いて、上からガーゼを被せてテープで固定する。
  2. その上からハンマーで優しく叩く。(今回は試験管で代用。試験管を使用する際は優しく叩くこと。そうでないと割れる可能性あり)
  3. 洗剤で洗って緑を洗い落とし、空気中の酸素と反応させるように乾かす。(アルカリで洗えると緑が綺麗に落ちる可能性があるが、危険なので洗剤が良い)

原理としては、あいの葉の中にはインジカン(インジゴの前駆体)という無色の物質で存在している。しかし葉が枯れたり物理的な刺激が加わると、葉に含まれている酵素(β-グルコシダーゼ、グルコースが還元性を示すようなイメージ)が働き、インジカンを構成しているグルコースを外し、インドキシルを生成する。このインドキシルが空気中の酸素と反応することで酸化され、藍色のインジゴとなる。

 

インジゴは水に不溶なため、効率的に染色することは難しい。現代ではハイドロサルファイトのような還元剤を用いてインジゴを水に溶けやすいものにする方法がある。

 

インジゴ(酸化体、水に不溶、藍色) → ロイコインジゴ(還元体、水溶性、黄色)

 

また、水酸化ナトリウムのような強塩基性に溶かしてロイコインジゴをアルカリ塩の状態にしてから布にしみ込ませ乾燥させると、均一に染めることが出来る。そして酸化して不溶なインジゴとなり色があらわれる。

 

このような藍染めの代表例にはジーンズの色付けがある。

 

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都留文科大学理科教育の一環

 

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