今回は、リードスイッチを用いてハンドスピナーを加速させてみました。
動画
作り方と原理
・準備物
強力磁石 3個(ネオジム磁石では強すぎてダメ?検証中。今回はフェライト磁石を使用)、ハンドスピナー、リードスイッチ、ワニ口クリップ 3本、電磁石(コイル)、電池ボックス、単三電池 2本、釘、エナメル線、ペットボトルキャップ 2個、両面テープ、グルーガン
・操作手順
- 釘にエナメル線を巻き付けて電磁石(コイル)を作る。さらにその電磁石を両面テープを用いてペットボトルキャップに取り付ける。
- ハンドスピナーにグルーガンを用いて磁石を取り付ける。(※120度ごとに磁石を配置する)さらに両面テープを用いてペットボトルキャップに取り付ける。(※今回は、外側の面が全てN極になるように磁石を取り付けた)
- 電池ボックスに電池を入れてリードスイッチを縦になるよう配置しつつ、回路を作る。
- 動画内の位置に電磁石やハンドスピナーを配置する。
- 回路を組み終えたら通電させて様子を見る。回転しない場合は切っ掛けを与えるために、ハンドスピナー軽く指で押してやる。
・留意点
- 長時間回転させると熱が発生し、電磁石やリードスイッチが高温になるので注意。
- 回転が観察できた程度ですぐさま通電を解除する。通電の時間が長いとリードスイッチが破損する。(※抵抗をかませていないので火花が見られたりする)
- グルーガンでの接着なのでハンドスピナーを壊さず再利用することが出来るが、高速回転させるとグルーガンの接着力では耐えきれずに磁石がはがれて勢いよく飛び散る。そのため、高速回転をむやみにさせないように注意する。
- グルーガンは熱いので取扱注意。
ハンドスピナー自体も摩擦が少なくて回転運動が減衰しにくい造りであるが、回転を加速~維持させるしくみが作ってある。ハンドスピナーの外側に永久磁石、近くにコイル電磁石を配置する。回路に電気が流れると電磁石が機能して、ハンドスピナー側の永久磁石に作用することになる。ただ、そのままだとN極とS極なら引き寄せっぱなし、同極(N-NかS-S)なら遠ざけたままとなって停止してしまう。そこで、回路に「リードスイッチ」という磁石が近づいたときにだけ電気が流れるセンサーのような働きをする器具を組み込む。すると、ハンドスピナー側の永久磁石が近づいたときにだけ電気が流れ、電磁石が作用して回転を加速・維持する。永久磁石が離れると回路に流れる電流がオフになって、電磁石は機能しなくなりハンドスピナーは惰性で動き続ける。しかし、すぐにまたハンドスピナー側の永久磁石が近づいてくるので、電磁石が機能して回転を加速・維持することを繰り返すという仕組みである。
【余談】電流の流れる向きやコイルの巻く方向によって、ハンドスピナーの回転方向が変化した。電磁石を斜めに取りつけているため、反発や引き寄せ合いと回転のバランスが上手くいく方に回転するように思える。
動画のハンドスピナーは、性能の良いレア品を用いたが、100円ショップで購入可能なものでも十分に機能することがわかった。リードスイッチの詳細や、回路の作り方、詳細な説明は後程。
リードスイッチのオンオフを、ライトの灯りがついたり消えたりする事で示そうとした所、LEDでは無理ではハンドスピナーの回転が止まるのに対し、豆電球(2.5V)だと点灯する上に加速するのでここは追求の余地あり。【追加】1.5V豆電球に単三電池を1つ接続でも点灯&加速の様子が確認された。【再追記】LEDでも点灯及び回転することを確認。記事はこちら→
参考(リードスイッチの解説あり)➡回り続けるハンドスピナー:中2物理 - science_memoの日記 (hatenablog.com)
監督官をしていただいている先生のブログ(らくらく理科教室)はこちら→らくらく理科教室 (sciyoji.site)
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※都留文科大学理科教育の一環