ハンドスピナーが回転する〜リードスイッチを用いて〜

今回は回り続けるハンドスピナーで使用したリードスイッチに注目してみました。

 

動画

youtu.be

 

回転の原理や、装置の組み立てはこちらの記事を参照➡

vcpteam.hatenablog.com

 リードスイッチのオンオフが繰り返されることで、ハンドスピナーと電磁石が反応したりしなかったりを繰り返す。反応とハンドスピナーの惰性での回転が断続的に起きるため、ハンドスピナーは回転していく。ただ、リードスイッチのオンオフは、肉眼では観察しにくい(よく耳を澄ますと、リードスイッチのオンオフが繰り返されている「ジーッ」という音が聞こえる)。さらに、ハンドスピナーが高速回転、加速していくのでスイッチのオンオフの切り替えが早くなり、より観察は困難となる。そこで、回路にLEDを組み込む。LEDが点滅すれば、回路およびリードスイッチのオンオフが視覚化できるとして実験してみた。

 前回は豆電球を使用したが、LEDでも十分に点滅を確認することが出来た。今回使用した赤色LEDは、2V程度で光る。しかし使用した電池は一つ(1.5V)なので出力が不足しており、通常は光らない。けれども点滅が確認できたことから、回路かリードスイッチが何かしらの補助的役割を担っているのかもしれない。その他、LED点灯の理由としては自己誘導起電力が関係していそう…【※ただ、今回の実験の本筋から外れてしまう内容なので深く言及はしない】

 定格電圧が高い青色LEDを使用してみたが、ハンドスピナーの加速度は小さくなっているように感じた。リードスイッチの電気信号が遅れてしまうのか、抵抗増加のせいなのかは研究の余地あり。

以下、注意点と工夫点。

 

・注意点

  • 長時間の使用はお勧めしない。電磁石の発熱がある他、高速回転によりハンドスピナーの磁石が外れてケガの恐れがある。グルーガンでしっかりと固定は勿論のこと、高速回転するまで回路をオンにしないこと。
  • LEDは、リードスイッチ、もしくは電磁石に並列に接続すること。直列では回転が観察できない。(※LEDにリードスイッチや電磁石を並列につないでも同じことなので大丈夫)
  • リードスイッチは立てて使用する。横だとオンオフが上手く機能しない。
  • ショートが起こらないように、ガムテープで保護したり、スイッチを取り付けて回路が完成しないようにして置く。(※電池の取り外しをスイッチとして活用してもよいが、操作性が悪いのでオススメはしない)
  • カメラで捉えやすい様に、LEDの角度調整を行った。

 

・工夫点

  • 電磁石、リードスイッチ、ハンドスピナーにはペットボトルキャップを使用した。電磁石とハンドスピナーには土台として、リードスイッチには縦に設置するための支えとして使用した。
  • スイッチには銅箔テープを使用した。そのため、回路が見やすくなっている。他、LEDや電磁石と導線の接点にも銅箔テープを使用している。さらに固定するために、ガムテープでしっかりと張り付けている。
  • 図面の0.8㎝は、鉄くぎの先端からコイルの端までの空いた距離である。また、鉄くぎの平らな面はハンドスピナーの方へ向かないように注意する。
  • 今回使用した図面に決まったものを配置・固定すれば、簡単にこの装置を作ることができる。

【使用した回路の図面】

f:id:VCPteam:20220312225054j:image

f:id:VCPteam:20220312231016p:plainf:id:VCPteam:20220312225046j:image
f:id:VCPteam:20220312225049p:image

監督官をしていただいている先生のブログ(らくらく理科教室)はこちららくらく理科教室 (sciyoji.site)

 

先生のYouTubeチャンネルはこちらかららくらく科学実験 - YouTube

 

都留文科大学理科教育の一環