鉄粉が燃える

今回は鉄粉が燃える様子を観察してみました。

 

動画

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・準備物

固形燃料、ライター、鉄くぎ、やすり、紙

 

・操作手順

  1. 紙を敷き、その上で鉄くぎをやすりで削って鉄粉を作成する。
  2. 固形燃料に火をつけ、その火に向かって鉄粉を飛ばす。

・留意点

  • 火を扱うので火傷に注意。
  • やすりを使うので軍手などをしておくと安全。 
  • 鉄粉が飛びちるので、ほうきなどを用意しておくとよい。

 今回使用した鉄くぎだが、通常、この鉄くぎを熱しても燃えることは無い。しかし、やすりで細かい鉄粉にすることで火花が見られ燃焼している様子が見られる。では、何故鉄粉になると燃えるのだろうか。

 発火する理由は、表面積の増加である。鉄が空気中の酸素と反応する場合は、一定の粒子数が必要である。そこで鉄を粉状にすると、単位体積あたりの粒子数が増えるのである。それによって反応速度が上がり、酸化還元反応が容易に起きやすく、燃えるわけである。関連したものではスチールウールがある。スチールウールは、粉状とはいかないまでも空気と接する体積が増えるので燃えやすい。

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 表面積の他には、一カ所に熱が集中しにくいことも、普段鉄が燃えない理由になる可能性がある。ある一カ所を加熱すると、熱伝導率の高い鉄は他の部位へ熱を拡散させる。そのため発火温度に達しにくくなり、燃えないとも言えそうである。

 

同じ金属でも、形状が変わると化学的性質が変わることもあることを示している。

 

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都留文科大学理科教育の一環

 

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