石を擦ると明るく輝く訳は
今回は、火打石との関連で、プラズマについて考えてみました。
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石が光る原理としては、石同士を擦り合わせた際に生じる摩擦エネルギーが空気中に含まれる窒素をエネルギーの高い状態にさせる(励起、励起状態)ことが関係している。
励起状態のこの窒素は、イオンではない不安定な状態なため(物質の第四状態ともいわれる)、安定した基底状態へ戻ろうとする。その際に余ったエネルギーを光エネルギーに変換して放出することによって発光が観察できる。
秋や冬といった乾燥しているときに観察できる静電気と似た現象ともいえる。
また、今回使用した石が発光を観察しやすかったことも重要である。使用した石は石英片岩というもので、二酸化ケイ素が多く含まれており透明度が高いことから、摩擦が起きる接触部分で発生した光が反映、透過されて石が光って見えるということである。
最後に紹介したのはプラズマについて楽しめる教材である。プラズマとは、エネルギーの大きい光が当たったり、原子と電子の衝突で電離が起き、その電離した原子の集まりであり、電気を通す気体である。雷は、空気を高電圧でプラズマ化して走る電流である。
箔検電器でも指に電気が流れることを確認することがあるが、人間は体内にイオンを保有しており、電気が流れる導体の性質をもつ。そのため、教材のプラズマが手に吸い寄せられていると考えられる。
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※都留文科大学理科教育の一環