前線と寒気の動き
今回は、寒気の動きを視覚化してみました。
動画(動画は都留文科大学理科教育法の模擬授業の一部、学生による演示実験)
・準備物
PVA洗濯のり 100ml、水 100ml、40℃程度のぬるま湯 使用水槽の七分目量、絵の具 赤と青、300mlビーカー、ガラス棒、水槽、10mlピペット、温度計、試験管 2本、試験管立て
・操作手順
- 300mlビーカーに水100mlとPVA洗濯のり100ml、絵の具(青)を入れ、ガラス棒で混ぜる。(寒気のモデル)
- 水槽に7分目程度まで40℃のぬるま湯を張る。さらに赤色の絵の具で着色する。(暖気のモデル)
- 寒気のモデル溶液を10mlピペットでとり、生徒から見て水槽の左側からそっと入れる。(※ピペットを使わずに行うことも可能。その時はダイナミックかつ進行が速い)
・留意点
- 静かに注ぐこと。一気に入れると対流で混ざる可能性が…。
- ぬるま湯に触れさせたり、寒気モデル入りビーカーの側面を触れさせたりと、その液体の温度を実感させるとよいかも。
- やり直しがきかないので、失敗を考えるなら、お湯は多めに、水槽を複数用意しておく。もしくは、水溶液を捨てて入れ替える方法もある。
- 失敗時を考えるフォロー方法に、動画を用意しておくのもよい。
寒気(青い水)が暖気(赤い水)の下に潜り込んで進んでいく様子がうかがえる。空気の動きを水溶液を用いて説明する演示モデルになる。
冷たい空気は下に、暖かい空気は上にあることを見て理解することが出来る。
この場合は、寒冷前線が暖気を押し上げている。そのため、急激な上昇気流が生じ、雲は縦長に、積乱雲が発達する。強い雨が短時間に降る他、強い風を伴うこともある。寒冷前線が通過後は、北寄りの風が吹き、寒気に覆われ気温が下がる。
【寒気が潜り込み、暖気を押し上げる図】
【寒気通過前の様子図】
【寒気通過後の様子図】
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※都留文科大学理科教育の一環