【概要】
過冷却による再結晶の様子を硫酸ナトリウムを用いて観察する。
動画
準備物
硫酸ナトリウム十水和物 10g、薬包紙、電子天秤、水65g入り300mlビーカー、水250g入り300mlビーカー、氷水450g入り500mlビーカー、100ml丸底フラスコ、軍手、薬さじ、温度計、試験管立て、試験管(温度計を入れる用)、ガスコンロ、スタンド、ピンセット
操作手順
- 薬包紙と薬さじ、電子天秤を用いて硫酸ナトリウム十水和物を85g計りとる。その後、水65g入り300mlビーカーに入れてガスコンロで加熱して溶かす。(※溶けきらないので、温度計を用いて45℃まで加熱する。)
- 加熱して溶かしきった水溶液を軍手をしてから100ml丸底フラスコに入れる。その後、その丸底フラスコをスタンドにセットする。
- 氷水に丸底フラスコをつけて冷却する。さらに温度計を用いて、27℃まで冷却をする。
- 冷却が終了したら、ゆっくりとフラスコを氷水から取り出す。(※この際ゆっくりと操作を行うこと。刺激を与えると結晶化してしまう可能性があるので注意)
- 事前に用意していた硫酸ナトリウム十水和物の結晶をピンセットを用いて丸底フラスコに入れ、結晶化させる。(※もしくは衝撃を与える。)
- 結晶化後、水250g入り300mlビーカーで丸底フラスコを湯煎して結晶を溶かせば再び実験が可能になる。
留意点
- 加熱操作があるので火傷に注意する。
- 結晶は事前に用意しておくこと。その際は、ボトル内から結晶を取り出しておくのでも良い。
解説
宮沢賢治さんの物語に登場するクジャク結晶を再現する操作を紹介した。氷のような現象については下記の記事を参照のこと。
【実験過程メモ】
水:硫酸ナトリウム十水和物=10g:13gの割合
100ml丸底フラスコに120ml。湯煎で45℃に加熱、その後氷水で25℃まで冷やして下げる。20℃まで下げると結晶が良く見えるが、操作難易度が上がるため、25℃まで冷却してからの操作の方が扱いやすい。結晶でなく衝撃で凍れば関心を強く引けるかもしれない。
【プロット】
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※都留文科大学理科教育の一環