【概要】
物質の結びつきを体験できる実験を安価で行えるように実践した。
動画
準備物
ガスコンロ、ピンセット、塩化コバルト紙、シリンジ(30ml以上だと便利)、チャック付き透明袋(スライダー式ではない)、酸素ガス缶、水素ガス缶、圧電素子、ワニ口クリップ、ビニールテープ
操作手順
装置作成
- 圧電素子にワニ口クリップを取り付ける。
- もう片方の口にビニールテープを巻き付け、放電が観察できる状態にする。
実験
- チャック付き袋に圧電素子装置を奥に入れる。その後、チャックを9割ほど閉めておく。
- ガスコンロとピンセットを用いて塩化コバルト紙を焦がさないように乾かす。(※なるべく実験直前に行うとよい)
- シリンジを用いて、水素20ml、酸素10mlを計りとる。(※ガスは慎重に押し出すこと。急激に取るとシリンジが吹き飛ぶ恐れがある)
- チャック付き袋内に塩化コバルト紙を入れ、測りとった混合気体をガス缶のチューブを使用して袋奥に入れる。(※塩化コバルト紙は着火装置の近くにあるとよい)
- 素早くチャック付き袋の口を閉じられるところまで閉じ、圧電素子を押して着火し塩化コバルト紙の変化や、袋内の様子、また袋に触ってみる。
留意点
- ガスをとる際は、ゆっくりととること。シリンジが吹き飛んで事故が起きるため。
- ガスを封入してから着火までは速やかに行うこと。気体が逃げてしまうので口をしっかりと閉めた後に着火する。
解説
水素と酸素が結びつくことで水ができることを確認させる演示実験。
2H₂ + O₂ → 2H₂O
各原子の状態(H₂やO₂)よりも化合した方(H₂O)がエネルギー的に安定なので、余分なエネルギーが熱となって出てくる。そのため、着火後に袋に触れると熱を感じることができる。ちなみに、燃焼熱は284kJ(水素1㏖、酸素0.5㏖から水1㏖が生成された時)であると言われている。
【指導案及び使用ワークシート例】
塩化コバルト紙の色の変化についてはこちら
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※都留文科大学理科教育の一環