リモネンで風船大爆発!

今回は、リモネンを使って風船を破裂させてみた。何故破裂するのか?

 

動画


リモネンで風船大爆発!

 

・準備物

風船(大きさの違うものや水風船等様々な風船を用意しておくとよい)、オレンジ(皮のみでもよい。)、リモネン(最終手段用)、スポイト

 

・原理

風船を割る働きをしているのは、オレンジの皮に含まれるリモネンという物質。単環式のモノテルペンで、化学式がC10H16で表される。柑橘類の果皮に多く含まれるd-リモネンは、柑橘類の香りの元となる物質の一つである。香料や洗剤、医薬品としても用いられ、免疫力の向上や精神の興奮を抑えてリラックスさせる効果がある。

リモネンは、自身の構造に似ているものを溶かす性質があり(油は油を溶かす)、構造の似ているゴムや発泡スチロールを溶かすことが出来る。その性質を利用して、プラモデル用の接着剤に使われることもある。今回は、風船が膨らむことで薄くなってゴムの強度が低下し、そこに付着したリモネンがゴムを溶かすことで破裂したと考えられる。

手で触って割れなかった理由は、リモネンがゴムを溶かしきれないほどの強度を、リモネンが付着した風船が持っていた(風船のふくらましが不充分であった)、手についた汗等がリモネンの成分を薄めたと考えられる。上手く割るコツは、十分に風船を膨らましてゴムを薄くし強度を低くすることであると思われる。

他の実験案としては、手にリモネンをつけて、発泡スチロールにその手を押し付け溶けさせて、手形を作る方法があると考える。

 

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都留文科大学理科教育の一環

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