葉緑体が動いている…?!

今回はオオカナダモ光合成の際に観察された葉緑体について考えていきます。

 

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葉緑体が動いているように見えるのは、原形質流動が関係していると考えられる。原形質流動とは、細胞内で原形質が流れるように動くことをさす。ちなみに原形質とは、細胞の生きている部分をさし、具体的には核や細胞質などである。

オオカナダモの細胞の大部分は液胞に占められており、原形質は細胞壁に沿った所にしかない。そのため原形質流動は細胞壁に沿った所でしか起きておらず、葉緑体細胞壁に沿った所以外の場所にはいけない。原形質流動は、成長した細胞内部の物質環境を一定に保つ働きがある(人間でいう排泄?)と考えられるほか、細胞内の物質や小胞、栄養分の輸送にも役立っており、植物の成長に関わる運送係のような役目を果たしている。オオカナダモの原形質流動は光に反応して起きるため、顕微鏡観察時は見ることが出来るかもしれない。

つまり葉緑体が意思を持って動いているわけではない。原形質流動で葉緑体が流されているイメージである。しかし、光の強さ等によっては葉緑体が動くことがある。(葉緑体運動)

当たる光が弱い時は葉緑体はその光の方へ集まり(集合反応)、当たる光が強い時はダメージを避けるように動く(逃避反応)。また、これにはフォトトロピンが動きを制御しているとされている。

 

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